2006年01月25日

銀杏BOYZが鳴り止まない

GINNANG20051216.JPG

以前、このメカラウロコ・ライフに
ROCK IN JAPAN2005での銀杏BOYZ衝撃目撃談を書いたが
それ以来、僕の心は彼らに鷲掴みにされたままだ。

銀杏BOYZってのは不思議なバンドだなぁと思う。
僕はROCK IN JAPANまで彼らのことを全く知らなかったのに
今では彼らなしの日常が考えられなくなってしまっている。

銀杏BOYZのファンになるってことは
他のバンドのファンになるってことよりも
もっと切実で日常に彼らの音楽が入り込んでくることを
意味しているように思う。

峯田君の「届く人にだけ届けばいいんだ。」という言葉を思い出す。
誰にでもお勧めしたい音楽ではないけど、
誰かにとっては必要不可欠である音楽。
それが銀杏BOYZの音楽だ。



2005年12月16日、
「マキシマム・ザ・ホルモンVS2マンツアー巌流島
 〜勝ちとか負けとか関係ないやん、だって友達やん!
 〜対バン 銀杏BOYZ」(@CLUB CITTA)
に行った。

もはや銀杏BOYZの人気はクラブサイズで収まりきれるものではない。
この日もチケット発売日に徹夜で並んだり、オークションで
ようやく手に入れたチケットを握りしめてきたファンが多数いたに
違いない。(もちろんマキシマムザホルモンのファンもいるけれど)

それ程人気があるなら、もっとデカイ箱でやるべきだという人もいるだろう。
でも峯田君は言う「こんな風にやっとの思いで来てくれるファンの前で僕は歌いたいんだ」と。

そしてクラブサイズにおける銀杏BOYZとのこの切迫した距離感は
僕らが日々彼らの音楽と対峙している時に抱いている思いに一致する。
こんな空間だからこそ"本気対本気"のコミュニケーションが生み出される。
そんな風に今は思う。

かくして銀杏BOYZのライブが始まった。


『惑星基地ベオウルフ』

そこには、
遠い銀世界を夢見るように歌う峯田和伸がいて、
優しく、時に掻き毟るようにギターを弾くチン中村がいる。
目を瞑りながらゆっくり足でリズムをとるベースの我孫子がいて
前のめりにビートを刻むドラムの村井がいた。

僕は彼らのことを観るのは2回目なはずなのに
古くからの友達と再会したような感覚。

どこかのタイミングでミラーボールが回り出し、僕らは既に大合唱。

まだ一曲目だってのに、クラブチッタは
バカみたいに感動的な彼らの世界観に包まれた。


『人間』という曲がある。10分以上もの曲で2枚のデビューアルバムの核をなすような曲だ。
その曲は、ライブ終盤、(ROCK IN JAPANの時と同じように)
寺山修司の詩「かなしくなったときは」朗読後に始まった。

<君が泣いてる夢をみたよ / 君が泣いてる夢をみたよ /
僕はなんにもしてあげられず / 僕はなんにもしてあげられず>


峯田の弾き語りからバンドに移る瞬間、峯田のボーカルが神がかり、
さっきまで暴れ狂っていたはずのフロアが凍りつく。

<回る回る / ぐるぐる回る / 吐くまで踊る / 悪魔と踊る(あなたと踊る)>


ラムちゃんTシャツにELT持田香織風の髪型という異様な出で立ちのカリスマが放つ
とてつもないオーラ。

そのオーラに僕らは音もなく吸い込まれる。

<僕を呼んでる声がしたよ / 僕を呼んでる声がしたよ /
君はどこだ / 君はどこだ / 僕らはなんにもできやしねえじゃねえか>


バンドがグルーブし、自分の中の悪魔や暗闇と葛藤するように全てを吐き出し始める。

僕はもうどうしていいかわからない。
ただ、何かを掴み取るように力強く拳を握り締め、腕を振り上げていた。

銀杏BOYZという存在に触れ、自分の血が沸きあがる。
それは、ただ単に興奮しているのとは少し違う。
銀杏BOYZという存在が自分の中に取り込まれ、
銀杏BOYZと対峙することで自分自身と対峙しているような感覚に近い。


「今夜の夢で逢いましょう。」

そんな照れくさいMCがロマンチックに聞こえる
『夢で逢えたら』をラストに歌いバンドは去っていった。


帰り道。
僕はどうしてこんなに銀杏BOYZを聴くのかって、
何度も何度も考える。

電撃なギタープレイや、ぶッといグルーブに酔いしれるだけでなく、
本気で立ち向かえ、本気で向かってくるロックンロールを見つけて
僕は嬉しくてたまらないのかもしれない。

それと同時に <この時代に / この国に生まれ落ちた俺達>※1が
失いかけている『人間』らしさ。

そんなものを取り戻したくて僕は銀杏BOYZを聴いているような気がした。


セットリスト(2005/12/16)
1.惑星基地ベオウルフ
2.若者たち
3.SEXTEEN
4.日本発狂
5.SKOOL KILL
6.トラッシュ
7.人間
8.夢で逢えたら

※1『若者たち』より
posted by リョウタ・グッドマン at 00:17| Comment(2) | TrackBack(0) | LIVE(音楽) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おいおい、すごいな。べた褒めか。
音楽に疎い人間にも興味をそそる内容で
聴いてみたくなったな。
リョウタ・デ・ラ・ロッチャ(誰!?)がいつも言うように
確かにいいよ、ロックンロールは。
Posted by けん at 2006年01月25日 22:50
べた褒め。ね。確かに。
思い込みや思い入れな部分が
文章になってるかもしれないね。

でもあの時、自分が観たまま、感じたままに
近い文章が残せたからいいかなと自己満。アハハ。

あるライターが銀杏BOYZを書く時に
「言葉が追いつかない」といっていたけど
書き終えて全く同感でした。

機会があればニューヨークの人々に爆音でぜひ。
Posted by リョウタ at 2006年01月27日 19:18
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